生活習慣病について

生活習慣病とは

厚生労働省のホームページをみると、生活習慣病として、糖尿病・脳卒中・心臓病・脂質異常症・高血圧症・肥満が挙げられています。このほかに癌も含 まれていると思います。不適切な食事、運動不足、喫煙、飲酒などの生活習慣に起因すると考えられる病気を総称し、平成8年(1996)厚生省(現厚生労働 省)がこの名称を導入したとされています。従来は成人病と言われていましたが、最近では若年化が問題になってきている事もあり、この病名になったようです。
非常に広い分野の疾患を述べる事になってしまうため、ここではあえて糖尿病・脂質異常症・高血圧症・肥満にしぼり、いわゆるメタボリック症候群について述べます。

メタボリック症候群とは

メタボリック症候群とは、動脈硬化性疾患(心筋梗塞や脳梗塞など)の危険性を高める複合型リスク症候群を日本肥満学会、日本動脈硬化学会、日本糖尿 病学会、日本高血圧学会、日本循環器学会、日本腎臓病学会、日本血栓止血学会、日本内科学会の8学会が日本におけるメタボリックシンドロームの診断基準をまとめ、2005年4月に公表したものです。
腹囲が男性で85cm、女性で90cm以上の中で、①血清脂質異常(中性脂肪150mg/dL≦、またはHDLコレステロール<40mg/dL)②血圧異常(最高血圧130mmHg≦または最低血圧85mmHg≦)③高血糖(空腹時血糖値110mg/dL≦)のうちの2つ以上を有する場合をメタボリック症候群と診断する事になっています。

この診断基準の特徴は、第一条件として腹囲をあげた事ではないかと思います。腹囲が男性で85cm、女性で90cm以上と決めたのはなぜでしょうか。それは内臓脂肪面積を間接的にあらわすものとして、取り入れられたといってよいと思います。内臓脂肪とは、皮下脂肪と違い、腹膜の内側に存在する脂肪を言います。その面積は主にCTスキャンでお臍の高さの高さでの断層画像により、割り出す事ができます。内臓脂肪面積が100m2以上の方を内臓脂肪有意肥満と呼ぶ事もあります。内臓脂肪は、皮下脂肪に比べて、動脈硬化を促進する疾患の原因に深く関わっているとされています。それが蓄積する事で、脂質分解酵素の分泌が低下する(脂質異常症)、血管収縮物質の分泌が亢進する(高血圧)、糖の取り込みが悪化する(糖尿病)といった病態が生まれるとされています。すべての人にCTをとるわけにはいかないので、内臓脂肪面積と腹囲(おなか回り)との相関をみたところ、男性で85cm、女性で90cmがおおよそ内臓脂肪面積100m2に相当する事から、これが用いられました。

メタボリック症候群の予防・対策について

メタボリック症候群の診断基準の第一に用いられている事からも、肥満とりわけ内臓脂肪の蓄積の重要性がわかります。

したがって内臓脂肪を減らす、体重を落とす事こそが、それに続く異常の改善をもたらす事は言うまでもありません。日本肥満学会では2006年のガイドライ ンで「5%程度の体重の減少があれば、検査値の効果的な改善がえられる」としています。5%といえば、体重100kgの人なら5kg、60kgの人なら3kgと言う事になります。つまり、いわゆる血液検査の異常を改善させるのであれば、減量の目標は5kg10㎏ではなく、3kg程度でもかなり期待できると考えます。「2-3kg減らして、それをキープする」ここからはじめてみてはいかがでしょうか。

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