甲状腺のQ&A

Q

甲状腺を調べるには、どんな検査をして、いくらかかりますか?

A

甲状腺の大きさやしこりがないかを確認する超音波検査と甲状腺の働きや橋本病やバセドウ病の診断根拠となる自己抗体を確認するための血液検査を行うことがほとんどです。
患者様の負担金額は、疑う疾患により異なりますが、初診料+超音波検査+血液検査でおおむね6000円前後(3割負担。令和2年6月現在)となります。

Q

甲状腺外来は決まった曜日がありますか、また予約制ですか?

A

曜日の指定や事前予約は必要ありません。受付順に診察しております。

Q

甲状腺が大きい、腫れている(腫大)、首にしこりがあるといわれました。

A

まず超音波検査で、甲状腺の大きさやしこりの有無を確認しましょう。しこりにもいろいろなタイプがあり、しこり=がんというわけではありません。割合でいえば、甲状腺の中に袋のようなものに液体がたまったりしてできた、良性の腫瘍が見つかることの方が多いです。また超音波に併せて、甲状腺の働きを調べるための採血検査も行います。

Q

甲状腺を調べるには、どんな検査をして、いくらくらいかかりますか?

A

ほとんどの場合、超音波検査と甲状腺の働きや診断根拠となる自己抗体を確認するための血液検査を行います。患者様の負担金額は、疑う疾患により異なりますが、初診料+超音波検査+血液検査でおおむね6000円前後(3割負担。令和2年6月現在)となります。また当院では現在のところ現金による支払いのみとなっております。

Q

甲状腺にがんが疑われた場合、治療まではどのような手順になりますか?

A

「しこり」が大きい場合や少しでもがんを疑う場合は、しこりの細胞を調べ、良性腫瘍か悪性腫瘍(がん)かの鑑別が必要です。それには、しこりに針を刺して細胞を吸引し、悪性かどうかを診る吸引穿刺細胞診という検査が必要です。針の太さは採血する時の針と変わりません。外来で行える検査ですが、この検査は当院では行っておらず、東邦大学医療センター佐倉病院または千葉市立青葉病院に紹介し、検査をお願いしています。

Q

当日に検査結果はわかりますか?

A

超音波は院長自ら行いますので、施行しながらご説明します。採血の結果は、項目によりますが、2-5日後にはご説明できます。

Q

甲状腺異常は不妊の原因になりますか?

A

甲状腺ホルモンの明らかな異常がある場合、不妊症との関係や流産率の上昇が報告されています。近年、日常生活には差し支えない程度のごくわずかな潜在性甲状腺機能低下症でも、流産率が上昇する可能性が示唆されており、軽症の甲状腺機能低下症に対しても積極的に甲状腺機能異常の治療を行うことが提案されています。当院でも内服治療を行いながら、妊娠・出産された患者さんを数多く経験しています。

Q

妊娠初期ですが、甲状腺機能亢進症と言われました。

A

妊娠初期の段階では胎盤がつくるhCGというホルモンの影響で、一時的に甲状腺ホルモンの高値を認めることがあり、バセドウ病との鑑別が困難な場合があります。自覚症状や複数回の血液検査で判定する必要があります。

Q

甲状腺疾患ですが、遺伝しますか?

A

かならずしも遺伝するわけではありません。ただ「甲状腺疾患」という大きなくくりでは、元々頻度の多い事もあり、家族内で甲状腺の異常を指摘されるケースは多いように思われます。これは母親がバセドウ病だから子供もバセドウ病になるという意味ではなく、母親がバセドウ病なので、子供も甲状腺が大きいというケースも含めての話です。もちろん血縁者に甲状腺疾患がいないのに甲状腺の病気になるという方もいるので、かならずしも遺伝だけの問題ではありません。

Q

バセドウ病と言われました。何に気をつければよいですか?

A

全身状態とホルモン異常の程度によります。バセドウ病は外来での治療がほとんどですが、病状によっては入院管理を必要とする場合もあります。脈が速くなる状態なので、脈がより速くなるような状況は身体に負担をかけます。ホルモンが正常範囲に近づくまでは過激な運動などは避け、安静に過ごすことをお勧めします。

Q

バセドウ病で薬を飲んでいます。妊娠出産は可能ですか?

A

バセドウ病治療薬を内服中でも、甲状腺ホルモンが落ち着いていれば、一般日常生活はもちろん、妊娠出産も可能です。甲状腺機能亢進症では、流産や早産の危険が高くなるとされ、一方で内服薬による奇形の発症率などは、正常と変わりないといわれています。ですから、妊娠中に勝手に内服をやめてしまったりする方が問題です。出産後の問題で、母乳に移行しやすい事からメチマゾール(メルカゾール®)からプロプルチオウラシル(プロパジール®・チウラジール®)に変更する事もありますので、妊娠発覚後には、担当医と相談しておくべきでしょう。また出産後にむしろ病状が悪化する場合があり、忙しい時期ですが通院を中断する事は避けて下さい。

Q

バセドウ病治療薬の副作用について

A

もっとも多い副作用は皮疹・かゆみで、1割の方に起こるといわれています。程度はさまざまで、アレルギー薬の併用で徐々におちついてしまう方もいれば、2種類のどちらの薬剤でも強くでてしまい、他の治療法を選択する方もいます。そのほかには肝機能障害がみられる事があり、当院では内服後1-2週間の間には必ず採血検査をするようにしています。また非常に稀ですが、白血球のなかの顆粒球という細菌を殺す細胞が少なくなることがあります。治療中特に初期の段階で発熱やせきなどの症状が出た際には、直ちに採血してチェックする必要があります。早めに気がつけば、特に重篤な状態にはなりません。

Q

橋本病で薬を飲んでいます。妊娠出産は可能ですか?

A

甲状腺ホルモンが落ち着いていれば、一般日常生活はもちろん、妊娠出産は可能です。橋本病の治療薬はほとんどがサイロキシン(チラーヂンS®)です。これは薬というよりも、足りなくなった分だけ補充するものと考えた方がいいでしょう。薬は人間の甲状腺ホルモンを合成したものですので、副作用はほとんどなく、むしろ妊娠中にやめてしまう事の方が問題となります。

小山内科 TEL043-255-5101 お気軽にお問い合わせください
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